働く女性のための知って得する法律の基礎

「労働法」を知ることは、自分の労働条件をチェックしたり、各種の支援制度を上手に活用するうえでも、とても意味のあることです。
労働基準法  
〔労働契約〕  
対象となる労働者
労働基準法に定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効となります。無効となった部分は、労働基準法で定める基準によることになります(法第13条)。
労働条件の明示
使用者は、労働契約を結ぶ際に、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければなりません。特に、次の事項については、書面の交付により明示しなければなりません((1)労働契約の期間に関する事項、(2)就業の場所、従事すべき 業務に関する事項、(3)始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、就業時転換に関する事項、(4)賃金(退職手当および臨時に 支払われる賃金を除く。以下同じ)の決定、計算・支払の方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項、(5)退職に関する事項)。(法第15条第1項、則第5条)。
明示された労働条件が事実と相違する場合には、労働者は、即時に労働契約を解除することができます(法第15条第2項)。
解雇制限 使用者は、原則として、労働者が業務上の負傷や病気の療養のための休業期間とその後30日間、労働基準法の規定による産前産後の休業期間とその後30日間は、解雇することができません(法第19条第1項)。
解雇の予告 使用者は、労働者を解雇しようとする場合には、原則として、少なくとも30日前にその予告をしなければなりません。30日前に予告しない場合は、30日分以上の平均賃金を支払わなければなりません(法第20条第1項)。
〔賃金〕  
賃金の支払い
原則として、賃金は、通貨で、直接、労働者にその全額を支払わなければなりません(法第24条第1項)。
賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければなりません。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるものについては、この限りではありません(法第24条第2項)。
〔労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇〕  
労働時間
使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはなりません(法第32条第1項)。
使用者は、1週間の各日については、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはなりません(法第32条第2項)。
ただし、上記の原則によらない、変形労働時間制(法第32条の2、法第32条の4,法第32条の5)、フレックスタイム制(法第32条の3)も認められています。
休憩
使用者は、労働時間が6時間を超える場合には、少なくとも45分、8時間を超える場合には、少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければなりません(法第34条第1項)。
休憩時間は、一斉に与え、自由に利用させなければなりません(法第34条第2項及び第3項)。
休日
使用者は、労働者に対し、毎週少なくとも1回の休日を与えなければなりません(法第35条第1項)。
ただし、4週間を通じ4日以上の休日を与える変形休日制も認められています(法第35条第2項)。
時間外及び休日労働 使用者は、労働者の過半数で組織する労働組合、過半数で組織する労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者と書面による協定(いわゆる三六協定)を締結し、労働基準監督署に届け出た場合には、労働時間や休日の規定にかかわらず、協定で定めるところによって、労働時間を延長し、又は休日に労働させることができます(法第36条第1項)。
割増賃金
(時間外、休日及び深夜)
使用者が、時間外に労働させた場合は、通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上、休日に労働させた場合は、通常の労働日の賃金に計算額の3割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません(法第37条第1項、労働基準法第37条第1項の時間外及び休日の割増賃金に係る率の最低基準を定める政令)。
使用者が、午後10時から午前5時までの間(深夜)に労働させた場合は、通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません(法第37条第3項)。
したがって、時間外労働が深夜に及ぶ場合は、その時間の労働について5割以上の率で計算した割増賃金を、休日労働が深夜に及ぶ場合は、その時間について6割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません(則第20条)。
労働時間の算定
(みなし労働、裁量労働)
労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合で、労働時間を算定しがたいときは、所定労働時間労働したものとみなします。ただし、その業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合は、その業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなします(法第38条の2第1項)。
労使協定により、業務の性質上、その遂行方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるため、その業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し具体的な指示をすることが困難な業務(具体的には、則第24条の2第2項で定めています。)のうちから、労働者に就かせることとする業務を定めるとともに、その業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し具体的な指示をしないこと及びその業務の遂行に必要とされる時間を定めた場合には、その業務に従事した労働者は、労使協定で定める時間労働したものとみなします(法第38条の3第1項)。
事業運営上の重要な決定が行われる事業場において、労使委員会の委員の全員の合意により決議事項を決議し、 かつ、使用者がその決議を労働基準監督署長に届け出た場合に、対象労働者をその事業場の対象業務 に就かせたときは、その決議で定めた時間(法第38条の4第1項)労働したものとみなすことが できることになります。
年次有給休暇
使用者は、雇入れ日から起算して6カ月間継続勤務し全労働日の8割以上勤務した労働者に対し、10労働日の有給休暇を与えなければなりません(法第39条第1項)。
6カ月を超えて継続勤務する日から起算した継続勤務年数(全労働日の8割以上勤務した1年に限ります。)に応じて加算した有給休暇を与えなければなりません。ただし、総日数が20日を超える場合は、その超える日数については(全労働日の8割以上勤務した1年に限ります。)有給休暇を与えなくても差し支えありません(法第39条第2項)。
使用者は、有給休暇を労働者が請求した時季に与えなくてはなりませんが、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、他の時季に変更して与えることができます。
〔女性〕  
妊産婦等に係る危険有害業務の就業制限
使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下、「妊産婦」といいます。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはなりません(法第64条の3第1項)。就業制限の業務の具体的範囲は、「女性労働基準規則」第2条に定められています。
前述の業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務については、妊産婦以外の女性を就かせることもできません(法第64条の3第2項、女性労働基準規則第3条)。
産前産後(休業、軽易業務転換、労働時間、時間外労働、休日労働、深夜業)
使用者は、6週間(多胎妊娠の場合は、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合には、その女性を就業させてはなりません(法第65条第1項)。
使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはなりません。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合は、その女性について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えありません(法第65条第2項)。
使用者は、妊娠中の女性が請求した場合には、他の軽易な業務に転換させなければなりません(法第65条第3項)。
使用者は、妊産婦が請求した場合には、就業規則や労使協定の定めにかかわらず、1週間について40時間、1日について8時間を超えて労働させてはなりません(法第66条第1項)。
使用者は、妊産婦が請求した場合には、労使協定の定めにかかわらず、時間外労働や休日労働をさせてはなりません(法第66条第2項)。
使用者は、妊産婦が請求した場合には、深夜業をさせてはなりません(法第66条第3項)。
育児時間 生後満1年に達しない子を育てる女性は、第34条に定められた休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分、育児のための時間を請求することができます。そして、使用者は、育児時間中は、その女性を使用することはできません(法第67条)。
生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置 使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その女性を生理日に就業させてはなりません(法第68条)。
 
男女雇用機会均等法
育児・介護休業法
パートタイム労働法
労働基準法
労働組合法

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